■披露宴の口火を切る司会者
来賓を迎えおわり、新郎、新婦が媒酌人の先導で入場すると、司会者はロ火を切ります。

「ただいま新郎、新婦の入場でございます。みなさま、拍手をお願いします」

そして、新郎、新婦が着席しますと、式次第のメモを片手に、

「みなさま、たいへんお待たせいたしました。本日は御多忙のなかをご来駕を賜わりまして、まことにありがとうございました。

当人たちになりかわりまして、あつくお礼を申しあげます。

それではただいまから、奈良岡、星ご両家(あるいは新郎、新婦の姓名)のご結婚ご披露の祝宴を開かせていただきます。

開宴にあたりまして、このおめでたいご結婚に、ご媒酌の労をお執りくださいました××会社支店営業課長堀野良三様に、ご挨拶(ご両家ならびに新郎、新婦めご紹介)をお願い申しあげます」

■新夫婦を紹介するポイント
司会者の紹介で、媒酌人は媒酌人夫人と共に起立し、新郎、新婦、両家の両親も起立します。

媒酌人の挨拶は、新夫婦の紹介をかねると同時に、出席者への感謝であり、両家を祝福したものであり、両人の将来を列席者にお願いし、両人への希望(はなむけ)のことばでなければなりません。

いいかえれば、これらのポイントは、どれをいい忘れてもいけないわけです。

「ご媒酌人堀野様に、有意義なご挨拶をいただきました。

引き続きまして、きょうの晴れの宴席へ、ご来駕たまわりましたかたがたに、祝辞をお願いいたしたいと存じます。

まず新郎の勤務先支店長笹川周一氏にお願いいたします」

と、司会者は、媒酌人の挨拶がおわると立って礼をのべ、次に主賓の祝辞を求めます。

■標準的な披露宴進行の一例
結婚式は神式、教会式、仏式、簡素化、自宅での三三九度といろいろですが、披露宴のほうは洋式、和式、お茶の会、中国式と呼び方は違っても、概して順序や内容が変わらないようです。

1、開会の辞
2、媒酌人の新郎、新婦紹介
3、主賓の祝辞
4、乾杯属
ウエディング・ケーキのナイフ入れお色直し
祝宴の開始
スピーチ、歌、余興
祝電の披露
両親の謝辞
引き出物の配布
お開き(来賓退場、仲人見送り)新婚旅行出発


■来賓の受付、出迎え
受付 - 招待状に記した定刻の一時間前、受付の用意にかかり、三十分前には、受付を開始します。

受付係は来賓の名まえを聞いて、名簿にしるしをつけ、席次札を渡し、待合室に案内するのですが、サイン帳に署名してもらうときは、その場でしてもらうほうが簡単(よく宴の半ばにサイン帳がまわってくることがある)です。

出迎え - 定刻になりますと、会場係の知らせによって、来賓の入場ですが、新郎、新婦、媒酌人夫妻、両家の父母は宴会場入口の金屏風の前に一列にならんで出迎えます。

これはホテルなどで行なう場合だけでなく、お茶の会でも洋式ですと出迎えることが多い。


■嫁ぬすみ、いいなずけ、かけ落ち
・嫁ぬすみ - 男女二人のみではなく、男のがわには若人仲間のうしろ立てがあり、そのうちの二、三人が娘をかつぐ直接の下手人になります。

ぬすみおえたら、嫁の家に通告しますと、親はその労をねぎらい、娘がぬすまれたことを世間に吹聴し、これで結婚が成立します。

奪略婚です。

・いいなずけ - 双方の親の合意で、幼少のころから婚約をむすんでおくこと、またはその当人同志のことですが、語源的には三の姫(三番目のお姫さま)とか、権次郎の末娘とかというふうに、まだ名まえもついていない幼女へ、婚約のしるしとして、言名をつける(呼び名を贈る)ことです。

・かけ落ち - 互いに思いあい、愛し想っている男女が、しめし合わせて、ひそかに他郷に逃亡することですが、実際問題としては、オバさんの家あたりに、かけ込むことによって、既定の事実として婚姻の運びになります。


■荷物送りの宰領と荷物目録
荷物送りは、なるべく午前中に着くように考えて、当日は仲人、宰領の方にはお祝い酒を出し、宰領には荷物と目録を照合して、"本日はご多忙中をご苦労さまです。

目録のとおり先方におとどけくださいますよう、よろしくお願い申します。"と挨拶して鍵を渡します。

荷物目録は、使者から使者に渡すという意味で、差出人もあて名も書きません。

一枚の奉書に主だった品目を認め、端からくるくる巻きにし、同じ奉書で包み、表に上と書きます。

■シャワープレゼント
人前結婚式は自由な雰囲気のなかにも、厳粛さを失わないようにしたいもので、つづいて催されるパーティーも、楽しい演出が望まれます。

これにはシャワープレゼントなども一案です。

「かねがね花嫁さんには、手鍋下げてもいとやせぬ、とのこ心境だったとのことですので、気の利いた柄つきの鍋をみつけてきました」

「わたくしは料理の本です。花嫁さんに差し上げるのが本来でしょうが、共働きで食事の用意も共同責任とききましたので、とくに花婿さんに受けていただきたいと存じます」

「乾うどんですが、あたしゃあなたのソバがいい、とおっしゃると思いソバもはいってます」

ご存じのようにシャワープレゼントとは贈り物をシャワーのように浴びせかけることで、品物はちょっとしたものでよく、奇知とユーモアで、その場の興を盛り上げるのがねらいです。


■ウエディングリング(結婚指輪)
指輪は結婚の象徴です。エンゲージリングのほかに、はじめてウエディングリングを使用したのも、おそらくは古代ローマ人だろうといわれています。

なぜ結婚指輪までが必要になったかは、よくわかっていませんが、古くは飾りのない鉄製のリングだったのが現代はカマボコ形の金指輪が一般のようです。

初期のころは世俗的なものにすぎなかったのが、いつしか宗教的な是認さえうけるにいたったといってよく、結婚式では指輪は、媒酌人か指輪持ちがあらかじめ持っているのを、式次第に応じて司式者が受けとり、新郎に渡しますと、新郎は花嫁の左手の薬指にはあます。

左手の薬指は、それがもっとも使用することが少なく、よく目立ち、神聖な指とされているからで、結婚指輪は婚約指輪の上にはしないことになっており、二つはめるさいは、婚約指輪ははずしておいてあとではめます。

仏前挙式・仏前結婚

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■仏前挙式の申込みと準備
仏式による結婚式は、多くは檀那寺か、同宗同派の寺院にお願いして行ないますが、たとえば東京ならば鶴見の総持寺(曹洞宗)、浅草本願寺(浄土真宗東本願寺別院)、 築地本願寺(浄土真宗西本願寺別院)といった結婚式場の設備があり、披露宴もできるようになっていて、これを利用するかたも多いのです。

家庭で行なう場合は、お寺さんにきていただき司婚をお願いするわけで、式場はご本尊または仏壇を正面に、司婚者を中心にして右に新郎側、左に新婦側の席を設け、新郎、媒酌人、新郎父、母、祖父母、伯父、伯母、兄弟、姉妹、あるいは新婦、媒酌人夫人、新婦父、母・・・といった席順になります。

また、司婚者と、新郎、新婦の間には卓を用意し、香炉、香盆(香入れ)、新郎、新婦に授与する念珠などをおきます。

仏前にお供え物を上げたりするのは付け加えるまでもありません。


■仏前結婚の式次第と内容
宗派や寺院によっても違いますが、仏前結婚式の式次第は、およそつぎのごとくです。

オルガンなどでその宗派の歌が奏せられ参列者入堂、つづいて新郎は媒酌人、新婦は媒酌人夫人につきそわれて別々の入ロから入堂、それぞれ所定の席につくと、最後に司婚者が入堂、礼拝があって、

敬白(司婚者が読み上げるもので、新郎、新婦のまえを挙げ、このめでたい儀式も仏恩の所以であるとし、いっそうの仏道精神を敬白します)

念珠授与(お供えしてあった二つの念珠を、新郎、新婦に一つずつ授けます)

誓約(新郎、新婦が終生敬愛の念をもって、苦楽を共にすることを誓い、結婚は成立です)

そのほか焼香、誓杯、祝杯、合掌などで、誓杯は小笠原流(神式の三三九度)に似ていますす。


■挙式の間の飾りつけ
挙式の間は、その家のいちばんりっぱな座敷がつかわれたり、奥まった部屋が用いられたり、仏壇の前で行なわれたりで、一概にいえません。

そのほか式場の準備には、やれ小笠原流の、何流のと、さまざま流派もありますが、そういうことにこだわらず、ごくふつうの飾り方をのべますと、床の間のある部屋ならば、正面にイザナギ、イザナミの二神の軸をかけます。

イザナギノミコトが天神の命をうけて、配偶女神のイザナミノミコトと共に、わが国土を経営し、諸神を生んで山海、草木を分掌されたことはご存じでしょう。

ただし、この二神の代わりとしては、天照皇太神宮でも、下っては氏神さまでもよく、さらに略しては松竹梅などの軸でもかまいませんが、そのさい風鎮(掛物の軸の両端にかける重し)は、かけないのが昔からのしきたりです。

なお、島台(蓬莱山をまねた飾り物)があ、ったら、その前に飾ります。

■結婚式の中心はキス象徴の杯事
いわゆる杯事はキスのシンボルとして、結婚式の中心をなすもので、伝統的には夫婦の杯、親子の杯、親類振舞の杯(披露宴)と、三つの式を行なうのが正式です。
■式前の準備、バージンロード
教会では結婚式挙行の申し入れを受けますと、何さんと何嬢が何月何日、結婚するむね週報などで予告し、当日は、祭壇は清楚な花で飾られ、バージンロードが敷かれます。

ただし、祭壇を花で飾るのはカトリックで、プロテスタントでは祭壇を設けません。

また、バージンロードは処女通路で、正面(祭壇)への二本の通路に、敷かれる白い布がそれで、入口はリボンや花で飾り、新郎新婦と媒酌人以外には、通ってはいけないことになっています。

二本の通路をはさんで正面に向かって右側が新郎側席、左が新婦側席で、その両側は右が男の信者席、左が女の信者席とします。

これらの式前の準備は、教会によっては人手が不足しているところもあるでしょうから、自分たちの責任で行なわなければならない場合もあるかもしれません。

このへんのことは、よく牧師さんと打ち合わせておくことが必要でしょう。


■キリスト教による結婚式次第
近親、男女の信者などが先に着席、司会者が入堂して祭壇の前に立ちますと、オルガンによる重厚壮麗な結婚行進曲の前奏に、先頭に花嫁、つづいて指輪持ち、そのあとに証人(仲人が信者なら仲人が結婚証人になる)に伴われてつづき、新婦は女証人(前同)につきそわれて、入堂します。

そして、正面前の右側の席に新郎とその証人、左側の席に新郎とその証人が起立しますと、親族席、信者席の一同は起立します。

新郎はモーニング、新婦はウエディング・ドレスで、頭には純白のべールをかぶり、髪にオレンジの花飾りを巻き、手には白の花束をもちます。

カトリックではここで新郎も新婦も祭壇にひざまづき、参列者たちもその場にひざまつくのですが、プロテスタントではそれをやらず、式辞、讃美歌、聖書朗読、祈祷、誓約、宣言、祝祷などと進行、カトリックならばミサが加えられるのが一般です。

■キリスト教とわが国の結婚観
キリスト教が渡来し、その結婚観、夫婦観が、わが国の習慣や感情に影響をあたえたことについては、当時の「耶蘇会士日本通信」での報告にも出ています。

一例しますと、河内国三箇城(八尾市)の城主サンチョ(大木殿)の姫モニカが、堺滞在中のイルマン(修士)に、心に染まない人に嫁がせられようとしていることを訴えると、イルマンはサンチョに、姫が同意しないのに親が結婚を強制することの罪悪を教えて、やあさせたというのです。

親の意のままに嫁がせられていた多くの武家女にとって、これがどんなに大きな福音だったかは、その後多くの武家の女性のキリシタン信者を出し、ガルシャ夫人などもその一人です。

ガルシャは明智光秀の女、細川忠興の妻となり、石田三成の挙兵に際し、夫の忠興が関東(徳川)方として出陣しているので、大阪(豊臣)方の迎えを拒絶したことで有名です。


■挙式に先立つ結婚の告示
キリスト教がプロテスタント(新教)、カトリック(旧教)に大別できることは常識で、教会や牧師によっても、式次第には若干の相違があります。

しかし、結婚を神の添わせたまう、新たな生命の創造される人生の出発点と、意義深く考える清神には変わりありません。

それにはまず、挙式に先立ち、結婚の告示を行ないます。

教会のおきてによりますと、当事者だけの了解では挙式はできません。

他人の正しい了解が必要で、前もって両人の結婚について故障がないかどうかを告示して確かめることになっており、婚約の発表なども、その一種とみることもできます。

すなわち、結婚の告示または婚約の発表によって、故障の申し出があった場合は、その結婚は延期されるか、断わられるがすることになるのです。

方法は、ことばどおりに告示ですが、今日では婚約発表をもって、これに代えることも多いようです。

嫁取りをするほうでもそうですが、嫁入りさせるほうでもお金のかかることはたいへんです。

それでいて相手方には、それほどと思われなかったりした話は、よく耳にするところですが、徳川二代将軍秀忠の女和子が、後水尾天皇に入内した乏きのでとき、二条城(徳川氏の関西居城)から皇居に運びこまれた荷物は、三百七十八荷をかぞえ、百万石の大名の一年分の年貢収入に匹敵するほどの費用をかけたといわれ、お化粧料としての持参金(?)も三万石(当時の皇室の所領は八千石)です。

武家の女の入杓は、平清盛の女(建礼門院徳子)があるが、これも後白河法皇の猶子(養女)としてです。

まったく先例がないと大奮発となったわけで、諸道具などはとくに京都で、高値をづけたものに発注したくらいですが、それでも和子の支度は期待外れとして、"近比おかしき事也"と、ある公家さんの日記にあります。

村内婚の時代はとにかくとして、かつては嫁入り道具を先方に届けるのは、婚姻の儀式の重要な一部で、結婚式の当日、花嫁とともに送り出す慣例でした。

その嫁入り支度も、今日的意味では、だいぶ以前と異なる点も生じてきましたが、依然として度外視できないものであることは、否定できないでしょう。

だが、現在の荷物送りは、ふつうは結婚式とは切り離して考えられ、行なわれているのが実状のようです。

すなわち、嫁入り道具もそろって、挙式の日が近くなると、両家で相談の上、適当の佳日をえらんで、荷物送りということになるのですが、これには正式には、仲人さんにお願いして先方に出かけてもらい、また、親類、知己のうちの適当な人に、荷宰領になっていただくのです。

もっとも実際的には仲人さんに先にいってもらい、トラックではこんだりもします。

◆親戚へのあいさつ
親戚が近くに住んでいる場合は、二人そろってあいさつにうかがうようにします。

また、遠くの親戚に対しては、とりあえず電話や手紙などであいさつをし、何かの機会で集まったときに、あらためて紹介してもらうようにします。


◆媒酌人へのお礼
挙式後すぐに、二人が新婚旅行に出かけた場合は、両家の両親、あるいは新郎の父親が代表して、媒酌人宅へお礼にうかがいます。

お礼の金額は、お世話になった度合いとこれからの付き合いによってちがいますが、だいたい、結納金の二、三割程度が相場といわれています。

水引をかけた奉書紙に包んで、表書は「御礼」とし、下段に両家の姓を並べて記入します。

(本人たちが出向く場合は、新郎の姓名、その隣に新婦の名前を記入します)

もし、新婚旅行中にこれらのお礼がすんでいない場合は、帰宅してから二、三日以内におみやげなどを持参してうかがいます。

また、お礼がすんでいても、旅行から帰ったらあいさつにうかがったほうが、相手に好印象をあたえます。

新婚旅行に出かけない場合や、旅行まで日数があって、本人たちがお礼にうかがえる場合は、挙式後二日以内にうかがうようにしてください。

菓子折りなどの手みやげをもって訪問すればよいでしょう。

くれぐれも、訪問の前に先方の都合を聞くことを忘れないでください。

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